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飲み薬を使う経口薬療法

糖尿病がなぜ怖いか?というところにハナシを戻しますね。糖尿病患者さんの平均寿命は10年短いといわれています。また、心筋梗塞や脳卒中などの疾患が15年も早く起こる可能性が出てくるのだそうです。

薬物療法で合併症を防ぐ

糖尿病がなぜ怖いか?というところにハナシを戻しますね。

糖尿病患者さんの平均寿命は、10年短いといわれています。
また、心筋梗塞や脳卒中などの疾患が
15年も早く起こる可能性が出てくるのだそうです。

血糖が高いだけと言ってしまえばそれだけの糖尿病が
なぜここまで命を脅かす病気と密接に繋がるのか?

そうです、怖いのは「糖尿病と合併症」ですよね。

この合併症を発症しない、進行を遅らせるためにも、
血糖値を、速やかに正常な状態に戻すことが重要です。
そのために、食事療法や運動療法を行うのですが
それだけで足りない、効果が思うように出ない場合などに、
必要に応じて、薬物療法と言う手段が取られます。

薬を使っても、食事療法、運動療法は
並行して続けなくては意味がありません。
気を抜かないで、治療を続けましょうね。

薬物療法の種類と選び方

糖尿病の薬物療法と言うと、
インスリンを注射するようなイメージが強いのですが、
このインスリン療法のほかに、
経口薬療法という飲むタイプの治療方法があり、
症状と目的によって使い分けます。

この薬は、糖尿病のタイプと、糖尿病が合併症の進行をもとに、
医師が患者さんの病状、状態を診察した上で、
それに応じたものが処方されます。

【インスリン療法】
インスリン製剤を、患者さん自身が注射をして
体内に補充する治療法で、短時間で効果が現れます。
急な症状でインスリン不足になったときや、
経口薬療法が使えない風邪やインフルエンザの時などにも、
一時的に利用される治療法です。

【経口薬療法】
インスリンの働きを改善する薬や、食後の高血糖を改善する薬など、
色々な種類と用途がありますので、
患者さんの症状に合わせて1種類、もしくは複数処方されます。

糖尿病タイプ別の薬物療法

具体的にどんな治療法で治療を行うのか、
糖尿病のタイプによって使用する治療法を紹介します。

【1型糖尿病】
 インスリンの分泌が出来ない1型は、
 インスリン療法が治療の中心となります。
 効き目が遅い経口薬療法は使用しないことがほとんどです。

【2型糖尿病】
 インスリンの分泌が良好であるときは、経口薬治療ですが、
 一時的にすい臓を休ませる目的で、
 インスリン療法を使うことがあります。

【他の病気が原因の糖尿病】
 その他の病気の治療薬と組み合わせを考慮して処方されます。
 血糖値が高く、血糖コントロールが必要な場合は
 インスリン療法を行います。

【妊娠に関連した糖尿病】
 妊娠中の血糖コントロールは、厳密に行わなくてはいけません。
 食事療法と、インスリン療法を並行して行います。
 経口薬は胎児への悪影響を考慮して、使用しません。

薬物療法は低血糖に注意

薬物療法をしていて、
注意しなくてはいけないことに、低血糖があります。

「運動療法について」のカテゴリーでも触れましたが、
薬物療法の場合、薬を飲むことによって
低血糖が引き起こされることがあります。
薬の効き目がありすぎたり、タイミングが悪かったりして、
低血糖に陥ることがあるのです。

低血糖は最悪の場合、重篤な症状が出ます。
放置すると命にか関わるので、軽度のうちに対処しましょう。

まず現れる症状として「空腹感、だるさ、冷や汗、ふるえ」など。
さらにひどくなると「眠気、混乱、脱力感、めまい、疲労感」など。
もっとひどいと「昏睡、けいれん」などです。

対処法は、ブドウ糖や砂糖などで糖質を補給します。
ブドウ糖液なら10g、砂糖なら20g程度摂ります。
アメやチョコレートも甘いものですが、
吸収されるまでに時間がかかるので、オススメしません。

何度か低血糖をおこしていると、体が慣れてしまって、
突然昏睡状態に陥ることもあるので、気をつけてくださいね。

こんな時に低血糖がおきやすい

場合によっては命に関わる事態を引き起こす低血糖ですが
なりやすいタイミングがあるので、覚えておくと良いでしょう。
意識的に「避ける」ようにしてくださいね。

【食事と薬】
食事の量が少なかったり、規則正しく取れないと、
薬の量と食事の量のバランスが崩れ、効き過ぎることがあります。

【お酒と薬】
アルコールは一時的に血糖を下げる働きがあります。
その状態で薬を飲むと、更に血糖を下げるので、
低血糖を招き易くなります。

【運動と薬】
運動量を多くすると、その分ブドウ糖の消費が進み
結果、薬が効き過ぎることがあります。

この他には、薬の使い方も挙げられます。
薬の量や薬を使うタイミングが適切でないと、
低血糖を起す確立が非常に高くなり、大変危険です。
他の病気の薬との飲み合わせが悪いこともありますので、
糖尿病以外の薬を飲むときは、担当医に必ず相談しましょう。

経口薬療法を使った治療

経口薬療法は、主に2型糖尿病の患者に使われる方法です。

経口薬療法の効きかたですが、体の消化機能を利用して、
肝臓やすい臓、筋肉などに薬の効力を届けます。
この仕組に上手に絡まって、
血糖値を下げる役目を果たすのです。

主に、使われる薬は3種類あります。

◆インスリン分泌促進薬(スルホニル尿素薬など)
◆インスリン抵抗性改善薬(ビグアナイド薬など)
◆食後高血糖改善薬(a−グルコシアーゼ阻害薬など)

それそれ服用する薬によって、効果や注意点が異なりますので、
自分の飲んでいる薬が何なのか、
興味を持って、正しく知っておかなくてはなりません。

特に、飲む薬が変わったときは、しっかりと説明を聞いて、
正しく服用するように心がけてくださいね。

インスリン分泌促進薬とは

すい臓のβ細胞を刺激することにより、
インスリンの分泌を促す薬をインスリン分泌促進液といいます。

【スルホニル尿素薬】
最も多く使われてる一般的な薬で、
効き目に持久性があり、効き目も強力です。
インスリン分泌機能が十分に働かず、分泌量が少ない場合や、
血糖が高く、血糖コントロールが
上手くいかない場合などに使用されます。
効き目が強いので、利きすぎで低血糖を招くことがあります。
またインスリンの働きが良くなり、
脂肪を蓄積するため、体重が増加することもあります。

【速攻型インスリン分泌促進薬】
効果が現れるのが服用後薬15分と早いのですが、
持続効果は期待できません。
食後だけ急激な高血糖になるなどの患者さんに用いられます。
食事の10分前に服用するのですが、
食事の時間が遅れて、食べずに30分以上が経つと、
薬が効いてきて、低血糖になる可能性が非常に高いです。

どちらも、重い腎機能障害や、肝機能障害があるときは
使えない薬です。

インスリン抵抗性改善薬とは

肝臓など体内の臓器での、インスリンの働きをよくして、
血糖値を下げるために使われる薬が、インスリン抵抗性改善薬です。

【ビグアナイド薬】
主に肝臓に作用して、肝臓で糖が作られるのを抑えたり、
小腸でのブドウ糖吸収を妨げたりします。
また、肝臓や筋肉でインスリンの働きを良くしてくれます。
インスリン抵抗性の強い患者さんに適した薬で、
肥満を伴う場合の治療にも使用できます。

【チアゾリジン薬】
肝臓や筋肉でのインスリンの働きを促進します。
内臓脂肪を減らしたり、血圧を下げたり、動脈硬化を防ぐなど
色々な有益な効果を持つ薬ですので、
内臓脂肪や高血圧なども同時に治療できます。

ビグアナイド薬、チアゾリジン薬、どちらも単独で
服用する場合は、低血糖を心配する必要はありません。

しかしながら、一見よさそうな薬の副作用は、
インスリンの働きがよくなる分、太りやすいと言うことにあり、
食事制限を徹底して行う必要があります。
また、心臓、肝臓、腎蔵などに障害がある場合も
使用できません。

食後高血糖改善薬とは

食後高血糖改善薬とは、
その名のとおり食後の高血糖を改善する薬で、
α-グルコシターゼ阻害薬とも呼ばれています。

【α-グルコシターゼ阻害薬】
食前に服用します。(食前でないと効き目がありません)
小腸で、食べ物の糖質をブドウ糖に分解する酵素
「α-グルコシターゼ」の邪魔をする効果があります。
結果、吸収が遅くなり、食後の血糖値の上昇が緩やかになります。
食後に急激に血糖値が上がる患者さんに使われることが多く
単独で使うより、何かの薬と一緒に
処方されることが多いでしょう。

飲み初めにはおならの増加や、おなかの膨張感を
感じることがありますが、次第に収まります。

この薬は、肝機能障害を起こすことがありますので、
飲み続ける場合は、定期的に
肝機能の検査を行うようにしましょう。

薬を服用するときの注意点

経口薬療法は、飲む薬の量が決まっていますよね。
これはキチンとした食生活、運動療法をすることを前提として
効果を期待した量を決めています。

何日分かの薬を一度にもらってくるわけですから、
今日はコレだけ、明日はコレだけ、
そんなわけにはいかないのです。

ですから、薬を飲むときは、食事の量やタイミングは規則正しく、
例外をできるだけ作らないようにしなくてはいけませんよね。
食事の量を増やせば、薬は効きにくくなるでしょうし
食べずに飲めば、利きすぎてしまいます。

何事もバランスですよね。(^^)

あと、うっかりやりがちな「飲み忘れ」!
まぁいいか〜?あれあれ、風邪薬と同じではありません。
飲み忘れたらどうしたらいいか、
あらかじめ担当医に聞いておきましょう。

絶対にしてはいけないのが、2回分まとめて飲み!
これはキケンですから絶対にやらないでくださいね。

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